醸造物の香気について(第3報) : 発酵経過中のビールもろみと市販ビール中の揮発性成分のガスクロマトグラフィー
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概要
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(1)ビールもろみ主発酵中に発生する炭酸ガスを活性椰子殻炭素で捕集したビールの香気成分を,ビール製品を直接溶剤抽出して得たものとガスクロマトグラフィーにより比較検討した. (2)ガス捕集および製品抽出によりC3〜C5の高級アルコールとそれらの酢酸エステル, C2〜C14の炭素数偶数個の脂肪酸のエチルエステル,乳酸エチル,フェニルエチルアルコールとその酢酸エステルおよびアセトンの存在を推定したほか,ガスクロマトグラム上で未知の成分10種類とホップよりくると考えられる成分10種類を検出した. (3)低級脂肪酸のエチルエステルと高級アルコール類の酢酸エステルとは,発酵炭酸ガスと共に揮発し易いことを明かにした. (4)アルコールを用いて捕集した香気液を製品に少量添加して香気の増強を計ることができた.
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