日長がダリヤの開花に及ぼす影響 (第2報) : 品種間による開花の差異
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概要
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1.ダリヤの開花が日長によつてどんな反応を示すかを知ろうとして,シングル,デコラチブ,カクタス,ポンポン咲の各1種を選び,1959年の4月から9月までの経過の概要をまとめた。 2.最初の試験は長日(終夜照明-L),自然(N),短日(8時間-S)の状態に置いたのであるが,日長処理開始後22日目(6月22日)にはシングル咲とポンポン咲とは全区出蕾したのに,デコラチブ咲とカクタス咲とは長月区をのぞいたものだけがわずか出蕾した。 3. 6月22日に上述の材料の茎を2節残して全部剪去し,同時に長短両区を入れ替えてその反応を調査した。その結果,1か月後にはシングル咲だけが極長日状態に置いたものを除き,出蕾および開花を見たのに,他の品種では出蕾はしても開花はしなかつた。 4.さらに1か月後では,シングル咲だけは依然開花を続けたけれども,他の品種では長日操作を続けたものは開花がわるかつた。しかし,L→S, S→L, N→S, S→Nのように組合わせに短日処理を加えた区がわりあい多く開花していることは興味ある現象である。 5.同じ実験操作で品種別に開花がよく見られたのはシングル咲であり,ついでポンポン咲,カクタス咲が開花し,デコラチブ咲が最も開花がわるかつた。ただしこれは9月10日現在までの成績である。
- 園芸学会の論文