タマネギの鱗茎形成に関する研究 (第1報) : 鱗茎形成と生育とに及ぼす光質の影響
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概要
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青色光, 赤色光および近赤外光がタマネギの生育と鱗茎形成におよぼす影響を知るために主に貝塚早生の3葉期の幼苗を用い, 10〜20日間青色, 赤色, および近赤外光で照射して実験を行なつた。1) 8時間の自然光 (主明期) に続いて8時間青色, 赤色および近赤外光で補光すると, 近赤外光でのみ鱗茎は形成されたが, 主明期を11時間とすると2時間の補光でも近赤外および青色光で鱗茎形成は認められた。しかし赤色光の補光では鱗茎は形成されず, 赤色光は近赤外および青色光とは対抗的に働いた。2) 主明期が4時間および8時間で暗期を近赤外光で補光し, 日長を24時間とすると, 主明期が短い場合, 生育量, 球径, 球茎比ともに減少した。また青色補光の効果は主明期8時間では認められず, 11時間の場合に認められたことなどから鱗茎の形成は強光の主明期の長いほど容易に行なわれ, 光合成の重要性が暗示された。3) 主明期が20時間の中間に4時間を赤色, 近赤外光および暗黒で中断すると, 暗黒でも鱗茎は形成されたにもかかわらず, 赤色光では鱗茎は形成されなかつた。4) 近赤外光の補光によつて葉色は黄緑色を呈し, 青色でも退色した。5) 葉数, 茎径とも近赤外光によつて減少は著しかつた。6) 根重は青色, 近赤外光で減少したが, 近赤外光で特に顕著であつた。しかしT/Rは根重とは反対に近赤外光と青色光で高く, 赤色光で低下した。また根重, T/Rに対しては近赤外光と赤色光とは可逆的な関係がみられ, 光反応系についてはB-FR系の外にR-FR系も存在し, 2反応系の相助的関係が暗示された。
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