モモ徒長枝の生理学的研究 (第1報) : 徒長枝上の花器の形質
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概要
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1. モモ大久保について春季に前年生の徒長枝と長果枝上の花芽の着生密度および花器の発育程度を比較するとともに体内成分の化学分析を行なつた。2. 単位枝梢長あたりの花芽の数は, 長果枝に比べて徒長枝では著しく少なかつた。2. 開花前約1か月 (3月6日) の花芽の新鮮重, 満開期 (4月18日) の花の新鮮重と子房の新鮮重をみると, いずれも長果枝よりも徒長枝で低い値を示した。4. 開花日を調べると, 長果枝に比べて徒長枝では全般に遅く, 満開日で約2日間の差異を示した。また徒長枝および長果枝の中央部の花について, 一花当りの雄ずい数, 雌ずい長, 花弁の大きさをみると, いずれもが後者よりも前者においてかなり劣つた。5. 徒長枝上の花器の5要素含量, 炭水化物含量 (対乾物%) は長果枝上の花器のそれに比べてきわめて低く, とくにN, Caおよび非還元糖含量で著しかつた。6. 前年生の長果枝と徒長枝の5要素含量, 炭水化物含量を開花時 (4月17日) に比較した。NおよびCa含有率 (対乾物) は全般に徒長枝では長果枝に比べて著しく劣つたが, P, K, Mg含有率は両者の間にほとんど差がなく, また還元糖, 非還元糖および全糖含有率(対乾物) は徒長枝では長果枝に比べて著しく劣つたが, 全炭水化物含量としては両者にほとんど差はなかつた。
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