放射線照射したベゴニア•レックスに誘発したキメラ状変異部分からの変異個体の分離と育成
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概要
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ベゴニア•レックス (品種: ウィンター•クィーン)を用い, 放射線照射により誘発されるキメラ状の変異部分を切取り, 試験管培養により, この変異が分離, 固定でき, さらに繁殖, 育成できるかどうかについて検討を行なつた.小葉片から発生した不定芽にγ線を照射し, セクター状の変異葉をもつキメラ植物を得た. この変異部分から小葉片 (3mm×3mm〜5mm×5mm) を多数切取り, 試験管培養によつて, 全体が変異部分と同じ葉色をもつた変異個体を育成することができた. その後この変異個体の葉挿し繁殖を行なつたが, 同じ変異をすべてしめした.無照射の葉および照射しても変化しなかつた葉の部分の小葉片を, 上記と同様の方法で繁殖を行なつても, 変異は全くみられなかつた.これらの結果から, ベゴニア•レックスに関しては, たとえ変異が, 小部分のキメラ様なものであつても, この変異部分を切りとり, 不定芽を出させ, 全体が変異した植物を育成することが可能と考えられる.
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