ナスの花成に関する条件の研究 (第5報) : 環境要因を感受する器官について
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概要
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ナスのわせ真黒品種および新岡真品種を用いて, いろいろな日長条件下で, 子葉や本葉を摘除して第1花の形成に関係する葉を突き止めるとともに, その葉の第1花形成への役割を調べ, さらにそれと日長感応期間との関連をも調査した.1. 子葉を摘除しないときは, 第1花の節位は低くなるが, 子葉が摘除されると, 第1花の節位は高くなつた.2. 第1花の着生節位は子葉を1枚摘除しても, 摘除しないもののそれと変わりがなかつた. しかし, 子葉2枚とも1/2摘除するとやや高くなる傾向があつた.3. 子葉展開後5日目までの子葉の摘除は第1花の着生節位を高くしたが, 10日目以降の摘除では無摘除の苗の第1花の節位と変わらなかつた.4. 長日条件下では, 子葉展開後5日目での子葉の摘除は第1花の着生節位を高くしたが, 10日目以降になると, 子葉を摘除しても無摘葉の苗の第1花の節位と変わらなかつた.5. 短日条件下では, 子葉摘除時期がいつであろうと第1花の着生節位は高く, そして, それらは無摘除の苗の第1花の節位と変わりがなかつた.6. 子葉展開後10日間長日条件に遭遇させることによつて, 第1花の着生節位を低くすることができる.
- 園芸学会の論文