カトレヤの組織培養に関する研究(第3報) : かっ変前駆物質の季節的消長と活着率について
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概要
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カトレヤの茎頂培養時に起こるかっ変現象について, 新茎の茎頂組織から溶出するかっ変前駆物質の年間変動と側芽外植体の活着率との関係を検討した. また, 培地にルチンを添加して活着率に及ぼす効果を確かめた.1. 新茎組織からのかっ変前駆物質の溶出量は伸長生長のおう盛な6月から9月にかけて多く, その時期の側芽外植体はかっ変現象が著しく, 活着率は30%前後にとどまった. 一方, 新茎の生長が停止する11月から2月にかけては, その組織からのかっ変前駆物質の溶出は少なく, 外植体のかっ変も軽度で, 活着率は70%を越えた.2. 側芽外植体の活着率が低下する夏秋季に, 培地にルチンを添加するど活着率が60%以上に高まった. 添加するルチンの最適濃度は50〜100ppmであった.
- 園芸学会の論文