葱頭の花粉處理が實止りに及ぼす影響に就て (第2報)
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概要
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1. 葱頭花粉の抗濕性を交配試驗及び花粉發芽試驗に依つて檢した。2. 新鮮花粉の結果率は略ゝ50%であつた。3. 葱頭花粉は抗濕性極めて弱く, 濕室中1-2時間にて授精力半減し24時間にて葯室内の花粉も殆んど授精力を失つて居る。4. 水中に浸された花粉は僅5分間で授精力を殆んど失つて居る。5. 水濕は柱頭の受精機能を害さぬものである。6. 1果の種子數は平均3.2個で各區間に明かな差は認められなかつた。7. 結實種子は總じて發芽勢, 發芽率良好で, 全平均にて發芽勢85%, 發芽率95%を示した。8. 培養基上の花粉發芽率も交配試驗の結果と略ゝ同樣の傾向が認められた。9. 葱頭採種の困難な理由は雨天に依る花粉の流失, 花粉の授精力減退が主要原因と考へられる。從つて從來と全く立場を變へた方面から葱頭採種の研究が必要だと思はれる。
- 園芸学会の論文
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