クレマチスの生育開花に及ぼす温度と日長の相互影響
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概要
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クレマチスの生育開花要因について四季の温度変化と関連させて, その光周性について明らかにした.1. 夏期においては頂芽は長日下で生育開始し, 側芽は高温のためいずれの日長下でも花芽分化しなかった, 秋期には短日下で頂芽が生育停止して, 花芽分化部位は頂芽から側芽へと移行した.2. 秋から春期における側芽の花芽分化に及ぼす温度と日長の影響についてみると次の3グループに分類された. 1) 秋期に短日下で低温遭遇することなく花芽分化,2) 冬期低温遭遇後に日長に関係なく新梢に花芽分化,3) 両者の中間性.3. 秋期に花芽分化した品種において, 冬期低温遭遇期間が短い場合長日下で早く開花し, 低温遭遇期間が長い場合日長の影響はみられなかった. 冬期低温に遭遇することなしに短日から長日へ移行した場合ほぼ正常に近い状態で開花した.以上の結果から, クレマチスにおいては同一品種でも温度条件によって日長反応が異なることが示された.
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