蔬菜に於ける窒素肥料分施に関する研究 (第2報) : 馬鈴薯
スポンサーリンク
概要
- 論文の詳細を見る
1953年馬鈴薯を材料として, 窒素肥料の:施肥法に種々処理を加え生育上に於ける植物体の外観的な生育相, 形態並びに収量, 植物体内の窒素養分含量及び土壤中に於ける可給態窒素の保持量について調査を行つた。1. 全量元肥では土壤中の可給態窒素の保持量は生育後期頃までは未だ可なり多く保持しその間生育状況も良好ならしめ且つ植物体内の窒素養分含量も多くし収量も又最も多からしめた。2. 2回分施区では土壤中の可給態窒素の保持量及び植物体内の窒素養分含量は生育中期までは全量元肥区には及ばないが, その他の区よりも多からしめ生育後期以後は他区に比し最も多からしめた。又生育状況も収量も全量元肥区に次ぐ結果を示した。3. 5回分施区では土壤中の可態窒素の保持量, 植物体内の窒素養分含量, 生育状況及び収量は10回分施区よりはよいが全量元肥区及び2回分施区には及ばなかつた。4. 10回分施区では前記各調査項目のすべてが他区に及ばず終始充分なる生育を遂げ得ずして終える結果を示した。
- 園芸学会の論文