甘藍のブランチングによる酵素の不活性化及び乾燥に依る色調の變化に就て
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概要
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1. 沸騰水中に於て甘藍の小片をブランチングした場合に1分間でオキシダーゼ, カタラーゼは不活性化するが, パーオキシダーゼは10分間後はじめて不活性となる事を實驗した。但しパーオキシダーゼも1分間のブランチングに依つて大部分は不活性となり, ブランチングの時間を2〜3分のばしてもパーオキシダーゼの不活性化は著しく増加しなかつた。2. 甘藍の水及びアルコール浸出液は65°Cにて蒸發乾燥すれば褐色化する。此の褐色化は酸死酵素の作用及びハイドロオキシ化合物の變化によるものではなく, むしろ糖の焦糖化であろうと考へた。3. 甘藍の乾燥に當り褐變を防ぐためには, 60°C以下で操作しなければならないことを知つた。
- 園芸学会の論文