ALOS/PALSAR 画像を用いた2008 年岩手・宮城内陸地震による水域の変化抽出
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概要
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本研究では,陸域観測技術衛星「だいち」(Advanced Land Observing Satellite : ALOS)に搭載されたフェーズドアレイ方式Lバンド合成開口レーダ(PALSAR)によって,2008年岩手・宮城内陸地震の前後に得られたSAR 画像を用いて,浸水域の特性を把握しその自動抽出を試みた.浸水域(または逆に水域が干上がった領域)の抽出方法は,水域が他の土地被覆に比べて後方散乱強度が低いことと,土から水域(またはその逆)に変わると,後方散乱強度に大きな変化が生ずることを特徴と考え,2つの条件を満たす領域を変化域として抽出した.水域抽出の基準は後方散乱強度が一定値以下のピクセルであり,変化の判定は前後画像の強度差が一定値以上のピクセルである.抽出された結果に対して,ノイズ等による微小領域の除去するための空間フィルタを適用した.これらの手順で画像処理を行った結果,概ね良好な抽出精度を得ることができた.とくに荒砥沢ダム周辺では前後画像の変化が大きいため,適切な閾値を取れば75%以上の高い精度で抽出することができた.
著者
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