有棘細胞癌におけるリンパ節転移のリスク因子
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概要
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背景: 有棘細胞癌 (SCC) の治療において所属リンパ節の取り扱いが予後に与える影響は大きい。センチネルリンパ節生検はSCCにも適用されるが全例に行うのは現実的ではなく, ハイリスク症例の選別が必要となる。目的: SCCにおけるリンパ節転移のリスク因子の同定対象・方法: SCC118例を対象とし, 初回治療時もしくは経過中のリンパ節転移の有無を目的変数とした多重ロジスティックモデルを構築。説明変数として年齢, 性別, 発生部位, 腫瘍径, tumor thickness, level分類, 浸潤様式 (胃癌取り扱い規約に準ずる) の計7因子を共変量とした。結果: リンパ節転移の有意な相対リスクを示したのは, 手・足原発 (頭頸部に対するオッズ比8.3) と浸潤様式INFγ (α・βに対するオッズ比5.9) の2因子であった。結論: 手・足原発もしくは浸潤様式INFγを示すSCCは, リンパ節転移のハイリスク症例として取り扱うべきである。