胃潰瘍入院クリニカルパスの有用性について
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概要
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当院消化器科へ入院した胃潰瘍患者の臨床データをretrospectiveに検討したうえで, まず試作クリニカルパスを作成, 運用し, その実績から改訂クリニカルパスを作成して, 有用性について検討した. 胃潰瘍全症例での在院日数は, パス未使用群16.2±6.9(平均±標準偏差)日,試作パス群14.1±3.0日, 改訂パス群10.9±2.0日と改訂パス群で有意に短縮した. 出血性胃潰瘍例のみでの在院日数でも, パス未使用群18.0±6.3日, 試作パス群15.1±23日, 改訂パス群11.2±1.8日と改訂パス群で有意に短縮した. また, 再出血率に有意差は認めなかった. このように, 在院日数の短縮の点からもクリニカルパスは有用と考えられた.
- 財団法人 日本消化器病学会の論文
- 2003-07-05
著者
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西尾 雅年
医仁会武田総合病院消化器科
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松下 匡孝
医仁会武田総合病院消化器センター
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山内 宏哲
医仁会武田総合病院消化器センター
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井口 秀人
医仁会武田総合病院消化器センター
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松本 恒司
医仁会武田総合病院消化器科
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松本 章夫
医仁会武田総合病院消化器科
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阿部 洋介
医仁会武田総合病院消化器科
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井口 秀人
神戸大学 医学部消化器内科学
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松本 恒司
医仁会武田総合病院
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