潰瘍を伴なうあるいは伴なわない慢性胃炎と所属リンパ節反応の病理組織学的研究
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概要
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手術胃標本を用いて胃壁および所属リンパ節の変化を含め病理学的検討を加え次の結論を得た.(1) 慢性胃炎には過形成性胃炎に初まり萎縮化性, 萎縮性胃炎に進む動的過程がみられる.(2) 所属リンパ節にも過形成に初まる萎縮化, 萎縮と進む組織変化がみられ, 胃壁の変化と相関関係を有する.(3) 胃壁に潰瘍を伴う場合にはその所属リンパ節は多少とも修飾を受ける.(4) 検索症例中ヘマトキシリン体様小体および onion-skin 血管病変に類似する像をもつリンパ節炎が所属リンパ節にみられ, そのリンパ節の濾胞部を中心に偏つた塩基好性の大単核性細胞 (芽球様細胞) の増生が注意され, 局所免疫反応の遷延化といつた立場から興味あるものである.
- 財団法人 日本消化器病学会の論文
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