アズキの上胚軸ならびに上胚軸由来カルスからの植物体の再生
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概要
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アズキ (Vigna angularis OHWI & OHASHI) の上胚軸からの不定芽形成を検討するため, Murashige and Skoog (MS) 培地に 2-naphthalene acetic acid (NAA) と 6-benzyl aminopurine (BA) の濃度を組合わせて検討した結果, BA 0.1, 0.2mg/l区とNAA 0.05mg/l+BA 0.2mg/l区で不定芽の形成が認められた. 次にカルスからの再分化を検討するため,前述の試験で得られたカルスをMS培地+BA 0.2, 1.0mg/lに移植したところ, 軟質のカルスからは不定芽形成は認められなかったが, 硬いコブ状のカルスからはNAA 0.05mg/l+BA 1.0mg/l, 同0.05+4.0, 同0.05+10.0, 同0.1+2.0, 同0.5+1.0, 同0.5+10.0のもので不定芽形成が認められた. また不定芽形成した個体をMS培地+NAA 0.2mg/lへ移植したところ, 不定根が発生した. 次に上胚軸からの不定芽形成の品種間差異を検討したところ, 品種によって不定芽形成の最適BA濃度が異なり早生大粒系1号では1.0mg/l, 暁大納言は0.2mg/l, 茶殻早生は0.4mg/l, 大納言 (在来) は0.4mg/lであることが判明した.
- 日本植物細胞分子生物学会の論文