組織酵素定量による大腸ポリープの悪性化傾向診断の研究 : 特に組織LDH/GOT値について
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概要
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大腸ポリープの悪性化傾向の術前診断を目的に, 組織酵素定量の手法により, 内視鏡下生検材料から組織LDH/GOT値を求めた. その結果, 正常粘膜の値は1.37±0.2, 大腸ポリープは2.58±0.8, 癌腫は3.50±1.3と相互に明確な差を得た. 更に, 大腸ポリープの摘出後の組織学的異型度と, 組織LDH/GOT値との関連を求めると, 異型度が増すに従い高値を示す傾向を認め, 特に focal cancer を有するポリープでは癌腫に近い高値を示した. 以上より, 生検材料の組織LDH/GOT値の測定が, 大腸ポリープの悪性化傾向の診断の一手段として, 簡便かつ有用であるとの結論を得た.
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