N-エチル-N-ニトロ-N-ニトロソグアニジン(ENNG)によるイヌ食道癌実験系の検討
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概要
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6ヵ月齢雄ビーグル犬14頭に,N-エチル-N-ニトロ-N-ニトロソグアニジン(ENNG)水溶液を飲料水とし,100μg/mlまたは150μg/mlの濃度で5〜9ヵ月間投与した.14頭中8頭に食道に扁平上皮癌が発生し,4頭に異型上皮のみが発生した.投与条件と発生病変の関係をみると,150μg/ml,6ヵ月または100μg/ml,8〜9ヵ月投与が扁平上皮癌を作製するのに適当であると思われた.特に早期癌の作製には,100μg/ml8ヵ月投与が適当であつた.癌を発生させず,異型上皮のみを作製するには,100μg/ml,6ヵ月投与が適当であつた.ENNGの投与濃度および期間を設定することにより,ビーグル犬の食道に癌や異型上皮を選択的に作製することが可能となつた.
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