急性膵炎の初発機序に関する実験的研究 : 特に膵管上皮の特性と腺房表面の変化について
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概要
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イヌの正常膵管上皮はMowry alcian blue陽性の粘液の被覆層で被われ,これはScott alcian blue陰性,P. A. S. 陽性の表層とScott alcian blue陽性,P. A. S. 陰性の深層との二層構造をもつている.また膵管壁には弾性線維が密に網状に配列している.イヌにPfefferらの十二指腸盲管を作成して急性膵炎を発生させ,経時的に膵管上皮被覆層や膵管壁弾性線維の変化を光顕的に観察し,あわせて電顕的に腺房表面の変化を観察して急性膵炎の初発機序を主として形態学的に検討した.盲管内に感染胆汁を注入した場合に変化が著しくかつ早期から膵管上皮被覆層の消失や弾性線維の破壊,膵管内容の膵実質内流入がみられ,腺房表面では微絨毛の消失が認められ,時間の経過に従つて壊死性膵炎へと進展するのが観察された.
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