ヒト膵液中のDNase IとDNase Iインヒビターの臨床的研究
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概要
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Pancreozymin-Secretin Test(PS試験)で得られる十二指腸液中のDNase I活性及びそのインヒビター活性定量法を開発し本法を種々の膵疾患患者について一部症例では手術時の膵組織所見と対比検討を加えた.DNase I活性は対照に比べ慢性膵炎では著明な低値を示し,現行のPS試験判定基準で慢性膵炎疑診の診断症例においても有意の低下を認めた.次にDNase Iインヒビターは対照群に比べ慢性膵炎で低値を,疑診例で逆に高値を示した.したがつて慢性膵炎疑診例におけるDNase I活性の低下はインヒビターの増加によるものと考えられる.以上の成績からPS試験時の十二指腸液中のDNase I及びそのインヒビターの定量は慢性膵炎の早期診断面で臨床的に有用である.
著者
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井林 博
九大医学部第三内科
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木村 寿成
九大医学部第3内科
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松本 雅裕
九大医学部第3内科
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杉本 英克
九大医学部第3内科
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船越 顕博
九大医学部第3内科
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若杉 英之
九大医学部第3内科
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麻生 宣則
九大医学部第3内科
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崎元 哲郎
九大医学部第3内科
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李 源台
九大医学部第3内科