Secondary-level environmental education in Korea (特集 東アジアの環境教育実践--プロジェクト研究「東アジアの環境教育実践」--その発足の経緯と成果)
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概要
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韓国では過去12年間、中等教育段階で独立教科という一般的でない方式で環境教育を実施して来た。すべての関連教科で環境に関する内容を扱うと同時に、「環境」という別の科目を作って集中的に環境教育を実施する折衷型の学習法を適用して来た。2007年現在中等教育段階での環境科目選択率は20%内外を記録しており、約2,600人余りの教師が環境の授業を行っている。環境府を中心に環境教育モデル学校に対する支援と体験環境教育プログラム支援事業も進められている。しかし一流大学への入学願望に支配されている韓国の中等教育段階の学校では、環境教育は質的にも量的にも期待した水準に到達していない。2008年3月に環境教育振興法が成立し、環境教育全般の変化と活性化が期待されている。しかし、持続可能な発展のための教育との統合的学習法を含む、問題解決中心、プロジェクト中心、社会環境教育との連携強化など、構成と内容両面で画期的な変化が起きない限り、韓国の中等教育段階の環境教育が有効なものになることを期待しにくい。これは韓国と類似の教育的ジレンマ状況に陥っている日本にも共通の課題であり、両国の環境教育者間の協力が必要とされる所以である。
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