エステル潤滑油に対するフェノール誘導体の抗酸化性における構造効果

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概要

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各種のフェノール誘導体を合成し, エステル潤滑油に対するそれらの酸化防止能を示差熱分析装置を用いて研究した。トリフェニルメタン型フェノールの酸化防止能は, フェニル環上の置換基の性質に密接な関係があることが見いだされた。一般的に電子供与基は酸化防止能を向上させた。また, 赤外スペクトルにおけるフェノールのOH伸縮振動帯の振動数と酸化防止能の間に相関関係が認められた。すなわち, 強い水素結合は酸化防止能を低下させると考えられる。4, 4-ジヒドロキシジフェニルスルフィド及びエーテルは, 相当するビスフェノールと比較してかなり強い酸化防止能を示した。さらに, スルフィドとフェノール類の混合物における協同効果についてものべる。

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