超純水製造に関する基礎的研究.VII : 強塩基性陰イオン交換樹脂溶出物の除去

概要

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イオン交換樹脂は超純水製造に不可欠である。これまで純水製造に用いられる代表的強酸性陽イオン交換樹脂 (SACER) からの微量溶出物とその除去, 並びに強塩基性陰イオン交換樹脂 (SBAER) からの微量溶出物について調べてきた。本研究では, このSBAERからの溶出物の除去を検討した。再生型SBAERを60℃, 3d浸漬して得た溶出物成分 : ゲル炉過クロマトグラフィーによる高分子量成分 : 1,600, 2,200, 4,000, 5,900 (ポリスチレンスルホン酸塩換算の分子量), 逆相クロマトグラフィーによる低分子量成分 : 保持時間2.2min, 3.4min, 5.4minのうち分子量4,000, 保持時間3.4min, 5.4minの成分及び官能基の分解物であるトリメチルアミンはSACERで容易に除去された。次に除去困難な溶出物が含まれるSACERのカラム処理溶出液について4種の合成炭素質吸着剤による吸着除去を行ったところ, 最も疎水性の表面を持つ吸着剤が残存溶出物の除去に効果的であることがわかった。
社団法人日本油化学会の論文