サル脂から調製したSOAトリアシルグリセリンの結晶多形
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概要
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サル脂から調製した純度98.7%の1, 3-ステアロイルアラキドイル-2-オレオイルグリセリン (SOA) の結晶多形をX線回折およびDSCにより決定した。また, カカオ脂から調製した純度93.8%の1, 3-パルミトイルステアロイル-2-グリセリン (POS) の結晶多形と比較した。SOAにはα, γ, βおよびβの4多形を確認した。POSにはα, βおよびβの3多形を確認した。SOAのαおよびβのX線回折短面間隔はPOSのαおよびβとそれぞれ一致した。SOAのγの短面間隔は文献値の1, 3-ジパルミトイル-2-オレオイルグリセリン (POP) および1, 3-ジステアロイル-2-オレオイルグリセリン (SOS) のγと一致した。SOAのβの短面間隔はPOSのβの短面間隔とやや異なった。SOAのβの融点 (43.5℃) はPOSのβの融点 (34.7℃) より高かった。SOAの準安定形 (β) から安定形 (β) への結晶転移速度はPOSよりかなり遅かった。