保険契約法の現代化
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概要
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平成18年9月,法務大臣から,法制審議会に対して保険法の見直しに関する諮問が行われ,これを受けて法制審議会に保険法部会が設置され,保険契約法の現代化に向けた作業が開始した。保険法部会は,平成19年8月14日に,「保険法の見直しに関する中間試案」(以下,「中間試案」という)を公表してこれをパブリック・コメント手続に付し,その後,同手続の結果も踏まえたうえで,法律案要綱の作成に向けてさらに審議を重ねている。保険契約法の現代化は,100年以上も前に制定された商法典の保険契約に関するルールを現代社会にあった適切なものとするために行われるものであるが,その作業の中で最重要課題とされているのが,保険契約者(とりわけ消費者たる保険契約者)の保護である。中間試案は,保険契約者に不利益に変更することを許さないルール(片面的強行規定)を各所に設けることでこの課題に応えようとしている。
- 日本保険学会の論文