単純ヘルペスウイルスによる実験的顔面神経麻痺に関する研究
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概要
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HSVI型 (KOS株4.5×10<SUP>6</SUP>pfu/ml) をマウス耳介後面に接種した. 104匹中56匹 (56.7%) に接種後6から9日目に接種側のみに顔面神経麻痺が発症した. 麻痺は3から7日間で完治したが, 眼輪筋が障害され易い傾向があった. 麻痺が発症した動物では間接蛍光抗体法により36.8%にHSV抗原が麻痺側の膝神経節, 衛星細胞, シュワン細胞, 神経線維より検出され, 病理組織学的には膝神経節から中枢側にリンパ球浸潤, 空胞変性などの炎症所見が認められたが, 対側および麻痺の認められなかった動物には異常所見は認められなかった. 炎症所見は麻痺治癒後約1ヵ月で消失した. 臨床経過, 病理所見ともにベル麻痺の軽度麻痺の報告と酷似していた.
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