鉄鋼中の希土類元素の分離法
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概要
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鉄鋼中の全希土類元素およびセリウムの定量法が必要となり,一般に用いられているフッ化物分離法について検討するためセリウムの放射性同位元素を用い,重量法および光度法により分離法を種々実験した結果,次のような分離法が適当であった.試料を硫酸に溶解後ポリエチレンビーカーに移し硫酸酸性約1<I>N</I>でフッ化水素酸20mlを加え80℃で10分間加温し,少量のロ紙パルプを加えて沈降し,これをロ過しフッ化水素酸を含む硫酸溶液で十分洗浄し灼熱灰化後秤量して全希土類元素を定量する.この分離法は操作が簡易であり,また希土類元素の酸化物中には酸化鉄などが付着することがなく妨害元素の影響もほとんど認められない.
- 社団法人 日本分析化学会の論文