炎光光度法による標準試薬重クロム酸カリウム中の微量ナトリウムの定量 : 19590707
スポンサーリンク
概要
- 論文の詳細を見る
日本薬局方用標準試薬重クロム酸カリウム中の微量ナトリウムの定量は化学分析では不可能であったが著者らは炎光法によりこの分析法を確立した.炎光法による場合クロムはナトリウムの定量に妨害するので,この妨害を除く方法として次の三つの方法について比較検討をおこなった.<BR>(1)スリット幅をできるだけ小さくしてクロムの相加干渉を少なくする.<BR>(2)なんらかの方法でクロムを除去してクロムの妨害をなくす。すなわち,<BR>i)重クロム酸カリウムをアルコールで還元して水酸化クロムの形として沈殿除去する.<BR>ii)陰イオン交換樹脂を用いてクロムを吸着除去する.<BR>以上三つの方法のうちで操作の簡便性,定量時間,精度,信頼限界から考えて(1)の方法が一番すぐれており,95%信頼度で信頼限界は0.0012〜0.0016%(ナトリウム)であった.
- 社団法人 日本分析化学会の論文