石灰窒素含有肥料中のシアナミド誘導体の分別定量法
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概要
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石灰窒素と尿素との混合肥料や,酸や加熱処理による石灰窒素変成品などの水溶成分のうち,シアナミド誘導化合物であるジシアンジアミド,グアニルウレア,グアニジンおよびメラミンをそれぞれ分別定量する目的で,これらの成分が他成分と共存する場合の妨害影響を検討した.まずメラミンはシアヌール酸とメラミンシアヌレートを形成させ,この沈殿を酢酸酸性にてロ過秤量し,またグアニジンはあらかじめカルシウムを炭酸塩として除去したのち,アンモニアアルカリ性にてピクリン酸とグアニジンピクレートを形成させて定量し,一方微酸性にてメラミン,グアニジンおよびグアニルウレアの三者をピクレートとして沈殿秤量し,これらより差引計算によりグアニルウレアの量を求めた.またジシアンジアミドはアセトンにて抽出したのち,硝酸にて硝酸グアニルウレアに変成し,これをピクレートとして定量した.これらの方法によれば,四成分を他の主成分ならびに副成分共存の影響なく,それぞれ分別定量することができる.
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