吸光光度法による鉄鋼中のニオブ迅速定量法
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概要
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鉄鋼中のニオブの吸光光度定量法として報告されているピロガロール法,チオシアネート法,オキシン法はいずれも鉄などの妨害元素からニオブを分離して定量しており,操作が繁雑で迅速性にとぼしかったので,鉄鋼中のニオブを鉄と分離することなく迅速に定量する方法として,モリブデン青法によるニオブの定量法について検討を行った.弱硫酸々性でニオブをリンニオビオモリブデン酸とし,同時に生成するリンモリブデン酸,ヒ素モリブデン酸は強硫酸々性として分解後,塩化第一錫で還元し,生成したモリブデン青をフィルターS70を用いて測定する.クロム30mg,ヒ素2mg,チタン1mg,タンタル5mgの存在は影響ない.バナジウム0.3mg以上含む時は高値をあたえるが,加水分解法で分離すれば影響はなかった.分析所要時間は大略20〜30分であった.
- 社団法人 日本分析化学会の論文