高周波分析による食品中の微量ハロゲンの定量
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概要
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高周波容量分析法にブラウン管オッシロスコープを用いた装置を試作して滴定曲線を検討した.この装置による中和滴定の滴定曲線は明らかな屈曲点を示し,満足すべき当量点が得られた.低濃度銀塩の沈澱滴定にも当量点が求められ,0.001規定のチオシアン化アンモニウム溶液による滴定が誤差±0.03m<I>l</I>以内で可能であった.溶液中に共存する多量のイオンは滴定を妨害するが,食品中の塩素の定量には,試料を灰化後さらに分解して得た試料溶液を用いれば,滴定の際の共存イオンによる妨害を避け得る.本法により食品の灰分中0.1mgの塩素を±3%の誤差で測定できる.
- 社団法人 日本分析化学会の論文