キシリジルブルーII法による微量マグネシウムの比色定量 : 共存するマグネシウム,カルシウムの相互定量法に関する研究(第3報)
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概要
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前報のキシリジルブルーI試薬と類似化合物であるキリジルブルーII試薬[1-azo-2-hydroxy-3-(2,4-dimethylcarboxanilido)-naphthalene-1-(2-hydroxybenzene)]もマグネシウムと有色錯塩を生成し,硼砂緩衝溶液を使用し,アルコール溶液中で発色させ,620mμと530mμにおける吸収を測定して微量マグネシウムを定量することができる.ナトリウム,カルシウム,水の影響について検討し,カルシウムはアルコール濃度と関連して大きく影響するが,アルコール濃度を73%にし,カルシウム15ppm以上を共存させてその影響を消去することができた.本報の精度は良好で,アルコール濃度の許容範囲の広いこと,ナトリウムの影響がないことなどから操作も簡単で前報に比し優れている.