粉末鉄触媒中の酸化鉄の定量法
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概要
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各種含鉄試料中の酸化第一鉄の定量法としては田沢の詳細な研究があり,昇汞法によって金属鉄を分離した残渣を沃度アルコール溶液で処理して遊離水銀を溶解分離したのち酸に溶解して定量する方法(昇汞-沃度法)が推奨されている.もちろん反応性の異なる各種の試料について金属鉄を正確に分離定量することが大切である.著者らはさきに反応性の大きい微粉末鉄触媒中の金属鉄の定量法について検討し,昇汞の適量を使用する試謬法が適当であることを報告した.そこで同様な試料について酸化第一鉄および酸化第二鉄を正確に定量する方法を明確にするために,主として昇汞-沃度法について検討し,従来の操作の一部を改変することにより一回の秤取試料で比較的簡単迅速に分析できほぼ満足すべき結果が得られることを確認したので,その概要を報告する.
- 社団法人 日本分析化学会の論文