濃硝酸中のテトラニトロメタンの容量分析法
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概要
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ヨウ素滴定法を用いて濃硝酸中のテトラニトロメタンの定量法を検討し,満足すべき結果が得られた.種々の条件で,チオ硫酸ナトリウムをヨウ素で滴定するときの滴定曲線を検討し,その結果にもとづいて,マジックアイを用いる滴定終点検出回路を試作した.またテトラニトロメタンとヨウ化カリウムの反応および滴定に対して,pH5.0〜6.5がもっとも適当な条件であることを明らかにした.試料中に含まれる亜硝酸の妨害は,これをスルファミン酸で分解すれば避け得ることがわかった.本法は±0.5mgの精度で正確な結果をあたえる.<BR>濃硝酸中のTNMの定量に,ヨウ素滴定法を応用し,ほぼ満足すべき結果を得た.種々の場合について,チオ硫酸ナトリウムをヨウ素で滴定するときの定電流分極電位滴定法による滴定曲線を検討し,その結果にもとづいてマジックアイによる滴定終点検出装置を試作した.また滴定の最適pHを検討し,5.0〜6.5が最も適当であることを明らかにした.試料中に含まれる亜硝酸は,スルファミン酸で分解し,硝酸は重炭酸ナトリウムで中和すればよいことがわかった.このような検討を基礎にして分析法を確立することができた.本法は±0.5mgの精度で正確な結果をあたえる.