乾式採気法による大気中の有機塩素化合物の定量法
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概要
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大気中に含まれる有機塩素系化合物の定量法を検討した.採気法は,従来の有機溶媒を用いる湿式吸収法ではなく,吸着剤としてフロリジルにグリセリンをコーティングした固体吸収剤を用い,ガラス管に充てんし,吸引ポンプに直結して大気中の物質を捕集する.<BR>捕そく率試験の結果,通気量5.3m<SUP>3</SUP>/48時間で,BHC(α-,β-,γ-,δ-),ディルドリン,<I>p</I>,<I>p</I>-DDTは98〜100%,PCB(KC-300,400,500)の各ピークは90〜100%であった.<BR>なお,雨天時での採気も捕そく率に変化はない.<BR>本法は,捕そく率よく,検出感度にすぐれ,かつ簡便,安価でもあり,他の多くの大気汚染物質の捕集にも有用である.
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