炭酸アルカリ飽和溶液中の微量塩素イオンの定量法
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概要
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Mohr法により塩素イオンを定量しようとする場合予め炭酸根を除く必要がある.炭酸根を多量含む溶液を硝酸で酸性にして煮沸し,炭酸根を炭酸ガスとして除き微量のCl<SUP>-</SUP>を定量しようとする場合2つの問題がある. 即ちその1つは炭酸根を炭酸ガスとして完全に除去する場合炭酸ガスとともにCl<SUP>-</SUP>がHClとして失われないかどうかということと他の1つはHNO<SUB>3</SUB>で酸性にする場合硝酸アルカリが多量析出してくるので飽和硝酸アルカリ溶液中の微量Cl<SUP>-</SUP>の定量が精確に出来るかどうかということである.後者についての検討は別に詳述し, 精確に定量しうる方法を考案した.そこでこの結果を利用して次の如き方法により,前者の検討を考慮しつつ炭酸カリ飽和溶液中の微量塩素イオンの定量法を検討したので得られた結果について報告する.
- 社団法人 日本分析化学会の論文