イオン交換樹脂とETA試薬によるクロム酸イオンの定量
スポンサーリンク
概要
- 論文の詳細を見る
著者<SUP>1)</SUP>は先にエチレンジアミンテトラ酷酸(ETA)試薬を用いて天然水中の硫酸根の定量について報告したが,更にクロム酸イオンの定量を試みて,満足な結果を得た.すなわちクロム酸イオンを含む溶液に,一定量の過剰のバリウムを加え.クロム酸イオンをクロム酸バリウムとして沈澱せしめ,過剰のバリウムをETA試薬で滴定し,それによりクロム酸イオンを間接的に定量した.クロム酸イオンを陽イオンの共存下で定量するに当り,ETA試薬と作用する陽イオンを,陽イオン交換樹脂を用いて分離除去して後,定量を行った.この方法を用いて,クロム鋼中のクロムの定量を行って,従来の酸化還元法<SUP>2)</SUP>によるクロムの定量値との比較を行った.大体一致した値を示したのでここに報告する.
- 社団法人 日本分析化学会の論文