金属テルル中のビスマスの吸光光度定量法
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概要
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ジチゾンによるビスマスの吸光光度定量法を検討し,金属テルル中の微量ビスマスの定量に応用した.試料は王水に溶解後,pH10としていんぺい剤にMg-EDTAを用いた.0.0025<I>M</I> Mg-EDTA 1m<I>l</I>を加えると100μgの鉛を容易にいんぺいすることができ,鉄,銅,亜鉛,ニッケルなども金属テルル中に不純物として含まれる程度では妨害しない.<BR>溶媒には,従来多く用いられているクロロホルムよりも四塩化炭素が適し,本法では0.005%ジチゾン四塩化炭素溶液10m<I>l</I>を用い,二層の分離後直接測定した.<BR>実際の試料に応用して,10回の定量結果では平均5.42μgに対して標準偏差は1.23%であり,精度がよく,しかも所要時間も1時間でたり,迅速法として適する.