ハロゲンの簡易迅速微量定量 : 燃焼フラスコ法による有機元素分析(I)
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概要
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有機化合物中のハロゲンの微量定量法としては古くはCariusの微量法1),Preg1の接触燃焼法2),またParrのミクロボンベ法3)などや近ごろStragandの加熱銀網法4)を微量定量の常法としているところが多い.Scho-nigerのフラスコ燃焼法5)6)は前記の諸方法に比べて検体の分解操作ならびに装置が簡単であり,短時間に定量できる点ですぐれていると思われる.しかし,試料分解後のViebock法7)の中和滴定による塩素と臭素の定量法は試薬の調製ならびに操作がやや煩雑であり,また,終末点の判別に熟練を要する.著者らはこのフラスコ燃焼法に電位差滴定を併用したところ,原法のような煩雑さが省け,みじかい時間で簡単に(全操作20分間),土0.3%以内の誤差で定量できた.なお電極には銀-塩化銀系を,標準液としては硝酸銀規定溶液を用いた。以下に実験結果をのべる。
- 社団法人 日本分析化学会の論文