アルミノンによる鉄鋼中のベリリウムの吸光光度定量
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概要
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吸光光度法による鉄鋼中のベリリウムの定量法としてはSilvermanのキナリザリン法,HillのエリオクロムシアニンR法があるが,前者は操作が繁雑で分析に長時間かかり,後者は合金鋼にはそのまま適用できない欠点がある.そこで,アルミノンを用いる鉄鋼中のベリリウム定量について検討を行ない,鉄などの妨害元素を過酸化水素を含む加熱水酸化ナトリウム溶液で分離し,EDTAでアルミニウムなどの妨害元素を隠ぺいし,加温発色させ,20~30分で定量できる方法を確立した.また,SilvermanとHillの方法に改良を加えたキナリザリン法,エリオクロムシアニンR法の比較検討を行ない,アルミノン法がほかの二方法に比べて操作容易な点,安定性,再現性にすぐれていることを見出した.
- 社団法人 日本分析化学会の論文