ジエチルジチオカルバミン酸銀塩法による無機製品中の微量ヒ素の定量
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概要
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ヒ素をヨウ化カリウム,塩化第一スズおよび金属亜鉛によりヒ化水素(AsH<SUB>3</SUB>)に還元し,これをジエチルジチオカルバミン酸銀塩ピリジン溶液に吸収させ,その錯体を562mμの波長で測定して,9種の無機物質製品中の微量ヒ素を精度よくかつ迅速に定量することができた.<BR>本法による各製品中のヒ素定量の精度は,変動係数で銅中(ヒ素含量0.52ppmに対し)22.5%,鉛中(0.051ppmに対し)31.0%,スズ中(54.2ppmに対し)5.8%,ビスマス中(0.36ppmに対し)22.2%,セレン中(2.7ppmに対し)17.0%,テルル中(0.19ppmに対し)28.4%,硫酸銅中(11.0ppmに対し)7.0%,硫酸ニッケル中(0.11ppmに対し)2.7%,硫酸中(0.042ppmに対し)9.5%であった.微量のアンチモンは,ヨウ化カリウムと塩化第一スズによって還元され無視することができる.