塩酸中に含まれる微量臭化水素酸の定量
スポンサーリンク
概要
- 論文の詳細を見る
市販の特級塩酸は1.6mg/<I>l</I>程度の臭化水素を含み微量臭素の分析試薬としては好ましくない.<BR>市販の塩酸に約同量の水を加えほぼ定沸点塩酸としたのち,全ガラス製蒸留器を用いてその約70%を蒸留したところ,留出塩酸の臭素イオン濃度は初めの塩酸の臭素イオン濃度の100分の1以下であり,臭素量はその約99%が残液にとどまることがわかった.<BR>また,特級塩酸50m<I>l</I>を蒸発ざらでゆるやかに蒸発して残液量が3m<I>l</I>程度まで蒸発すると臭素イオン量の95%は残液中に残っているから,塩酸中の微量の臭化水素酸はこれを蒸発することにより濃縮し,容量法により容易に定量することができる.
- 社団法人 日本分析化学会の論文
著者
関連論文
- 三宅島噴気孔ガスの凝縮水と昇華物について : 続報 : 日本火山学会1963年度秋季大会講演要旨
- 岩手火山山頂の噴気の化学成分
- 宮城県鳴子,中山平,川渡温泉群の化学成分 : 1956年秋季大会講演要旨
- 塩酸中に含まれる微量臭化水素酸の定量