原子吸光光度法による亜鉛合金中のマグネシウムの定量
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概要
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原子吸光光度法によりダイカスト用を中心とした各種亜鉛合金中の0.001%以上のマグネシウム定量法を確立した.基礎条件の検討を行ない中空陰極ランプの最適電流値,空気およびアセチレンの最適ガス圧,酸および共存陽イオンの影響などを明らかにした.直接法では低濃度のマグネシウムの定量は困難であることがわかったので,分離法としてリン酸マグネシウムアンモニウムをストロンチウムのリン酸塩と共沈させる方法を開発した.ストロンチウム2mg以下ではマグネシウムの共沈率が低かったので,アルミニウムの妨害に対する抑制効果の点も考慮して40mgを添加することにし,95%以上の回収率を得た.沈殿を遠心分離したのち酸に溶解して噴霧・燃焼させ,吸光度を測定することにより,数個の試料を2時間以内に分析できた.