タンタル中のタングステンの吸光光度定量法
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概要
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タングステンは原料その他よりタンタル中に混入することがある.著者らはタンタル中のタングステンの定量法を確立するため,種々検討を行ない本法を確立した.これを要約すると次のとおりである.<BR>試料をフッ化水素酸,硝酸で分解し,硫酸を加え白煙処理を行ない,析出したタンタルをピロ硫酸カリウムで融解する.これをシュウ酸アンモニウム溶液に溶解し,冷却後定容とする.一定量を分液ロトに分取し,フッ化水素カリウム溶液と塩化第一スズ塩酸溶液とを加え,タングステンを還元したのち,チオシアン酸ナトリウム溶液を加え,発色させる.イソプロピルエーテルで抽出分離し,その吸光度を測り,タングステン含有率を求める.本法の定量下限は約10ppmである.