薄層クロマトグラフィーによる加硫ゴム中の有機配合剤の同定
スポンサーリンク
概要
- 論文の詳細を見る
一次元および二次元薄層クロマトグラフィーによる加硫ゴム中の有機配合剤の一斉分析法を試み,一般によく用いられている加硫促進剤24種,老化防止剤19種を直接同定しうる方法を見いだした.すなわち,展開溶媒,発色法などを検討の結果,ワコーゲルB-5(シリカゲル)を塗布したプレートを用い,展開溶媒として一次元用にクロロホルム-ベンゼン(10:9)を,二次元用にエタノールを用い,発色試薬として,ホルマリン-硫酸(1:4)を噴霧後,120℃,1時間加熱し,得られたR<SUB>f</SUB>値および呈色によって,上記43種の有機配合剤のすべてが同定できることがわかった.さらに,実際に加硫ゴム中の有機配合剤の分析を行ない,良好な結果を得た.なお,ゴムベースの妨害性も検討し,有機配合剤と識別できることを確かめた.