原子吸光分析における検量線の直線性について
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概要
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原子吸光分析における銀, 銅, ストロンチウム, カルシウムの検量線の直線性を調べるために, Fabry-Perot干渉計による実験および理論計算をした.光源は原子蒸気温度1200〜1300°K, 共鳴発光線の自己吸収0〜22%, 対称でかつ波長シフトがない.フレームの共鳴吸収線は共鳴発光線の1.6〜2倍の広がりを持ち, 非対称で長波長にシフトしているモデルを基にして計算した.この結果次のことがわかった.<BR>銀がよい直線性を示すのは, 共鳴発光, 吸収線の半値幅の比が小さいことおよび両共鳴線のすそ広がりの比が小さいことによる.カルシウムの直線性が低いのは, この両比が大きいことによる.ストロンチウムの検量線は直線域が狭く全体にゆるやかな湾曲を示すのは, 波長シフトが大きいことによる.銅, カルシウムは吸光度が高くなると検量線が急激に湾曲するのは, 両共鳴線の半値幅の比が大きいことおよび波長シフトが小さいことによる.
- 社団法人 日本分析化学会の論文
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