芳香族分子化合物の赤外吸収スペクトルにおける規則性
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概要
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芳香族分子化合物の赤外吸収スペクトルをNujol中で測定し,1000〜700cm<SUP>-1</SUP>における吸収の規則性について検討した結果,<BR>(1)π型分子化合物の赤外吸収スペクトルは両成分の吸収バンドの重ね合わせに近いが,電子供与体のCH面外変角振動吸収バンドは電荷移動の影響を受けやすく,高波数側に移動するという規則性の存することを明らかにした.<BR>(2)ピクリン酸分子化合物の赤外吸収スペクトルはπ型結合によるものと塩型結合によるものとの2種に大別でき,通常知られている4000〜2000cm<SUP>-1</SUP>における吸収バンドの相違以外に1000〜700cm<SUP>-1</SUP>においてもそれぞれ規則性のある特有な吸収バンドを示すので,その相違によって分子化合物の2種の結合型式を容易に区別できることを認めた.
- 社団法人 日本分析化学会の論文
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