亜鉛-オキシン錯体のクロロホルム抽出
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概要
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オキシン-クロロホルム溶液(0.01〜0.1<I>M</I>)と過塩素酸塩水溶液(イオン強度0.1)の間の亜鉛の分配挙動をZn-65をトレーサーとして20℃で調べた.pH6.5以下では,亜鉛の分配比は<I>D</I><SUB>zn</SUB>=[ZnOx<SUB>2</SUB>2HOx]<SUB>0</SUB>/([Zn<SUP>2+</SUP>]+[ZnOx<SUP>+</SUP>]+[ZnOx<SUB>2</SUB>])で表わされた.分配曲線から"curve fitting method"を用いて亜鉛-オキシン錯体の安定度定数log <I>K</I><SUB>1</SUB>=8.85, log <I>K</I><SUB>2</SUB>=8.25を得た.水相のpH6.5以下では<I>n</I>-ブチルアミンを分配系に加えても分配曲線はほとんど変わらないが,pH6.5以上では再現性ある分配曲線を得るためには<I>n</I>-ブチルアミンの添加が必要であった.アルカリ領域(pH10以上)では亜鉛の分配は基本的にD<SUB>zn</SUB>=[ZnOx<SUB>2</SUB>C<SUB>4</SUB>H<SUB>9</SUB>NH<SUB>2</SUB>]<SUB>0</SUB>/[ZnOx<SUB>3</SUB><SUP>-</SUP>]で表わされると考えられる.
- 社団法人 日本分析化学会の論文