同位体希釈質量分析法による淡水中の鉛含量の測定
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概要
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沢水,雪などの淡水に含まれる微量の鉛を同位体希釈法を用いる質量分析法で定量した。試料中の鉛の分離は<SUP>208</SUP>Pbスパイクを試料水へ加えて同位体平衡としたのち,pH7.5〜8.5でジチゾン抽出を行なった.抽出した鉛はレニウムフィラメントの上へシリカゲルとともに固定し,固体試料用質量分析計で同位体イオン流強度を求め,その強度比から同位体希釈法により,その鉛含量を測定した.鉛含量は沢水で2×10<SUP>-2</SUP>μg/kg,雪で3μg/kgであった.本法は1〜1000×10<SUP>-9</SUP>g鉛の定量にじゅうぶんな感度と精度をもち,試薬からの鉛汚染は0.85×10<SUP>-9</SUP>g鉛にすぎなかった.