ガレインによるモリブデン(VI)の吸光光度定量に及ぼす塩化セチルピリジニウムおよびゼフィラミンの影響
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概要
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第4級アンモニウム塩の共存下におけるモリブデン(VI)-ガレイン錯体による微量モリブデンの吸光光度定量法を検討した.モリブデン(VI)-ガレイン錯体は共存第4級アンモニウム塩の種類により,異なった水溶性の錯体を生成する.塩化セチルピリジニウム(CPC)共存で生成する赤紫色錯体は590nmに極大吸収を有し,組成比はモリブデン1:ガレイン1.5であり,モル吸光係数は4.9×10<SUP>4</SUP>で,吸光度0.001に対する感度は0.0020μg/cm<SUP>2</SUP>であった.ゼフィラミン共存で生成する青色錯体は620nmに極大吸収を有し,組成比はモリブデン1:ガレイン2であり,モル吸光係数は5.2×10<SUP>4</SUP>で,吸光度0.001に対する感度は0.00185μg/cm<SUP>2</SUP>であった.両者ともにLeongの行なったセチルトリメチルアンモニウムブロマイド(CTAB)共存下での定量法より感度が高く,モリブデン(VI)の吸光光度定量に適用できた.モリブデン(VI)濃度,0〜3.5μg/m<I>l</I>の範囲でよい直線関係が得られた.